千年松と手仕事

久しぶりの更新です。今年もあっと言う間に3月に突入。昨日、宇和島でのブランド化推進事業の一環で毎年開催している「海の恋人まつり」が無事終了しました。後日その様子を報告したいと思いますが、今日は今治市大島にある海宿千年松さんのお知らせです。4部屋の客室の改修のお手伝いをさせていただいていますが、本業の空間デザインというよりは内子五十崎で取り組んでいるインテリア和紙の中岡建設さんと新たな創作和紙のデザイン&制作を行っています。3月10日からOPENするため、いよいよ現場も仕上げ段階です。

各部屋から眼下に見渡せる「千年松ビーチ」は左手に日の出、右手に日の入りと終日時間の移り変わりと一年を通じて石鎚山と来島海峡の景色を満喫出来ます。それだけでも十分魅力ある部屋なのですが、今回の改修では「春はあけぼの」「夏は夜」「秋は夕暮れ」「冬はつとめて」と、枕草子をテーマに4つの部屋を4つの季節で地元の左官さんの漆喰と鏝絵、内子五十崎の創作和紙で設えています。

壁面には一面に表現された鏝絵と砂浜をあしらった千年松にちなんで「カラマツ材」※大五木材さんに提案していただきました。そしてフットライト、壁面照明、天井照明、洗面、トイレ、などなどさまざまな和紙を取り入れた空間は新建材でぱたぱたと組み立てられた空間にはない職人の「手の痕跡」がやさしく空間を演出してくれます。すべては女将さんのおもてなしの「こだわり」の実現のために。

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昨年からこつこつと五十崎で制作してきた創作和紙が今日から次々と現場に取付けられています。写真は「あけぼの」天井、「あけぼの」壁面の鏝絵を描く左官さん、「夜」天の川、「夕暮れ」、「つとめて」雪景色、現場のライブシーンを公開することはまずないのですが、この現場だけはどうしても「職人さん」を伝えたくなりました。今回ご紹介した和紙は全体のごく一部。今夜も制作は続きます。

カテゴリー: 1.日々デザイン, 4-1和紙   パーマリンク

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