ソーイング・アート/宗野縫製

yoroi今治はタオルの産地として染色、織り、紋紙、縫製など分業化が確立しています。宗野縫製さんは主にアパレル関係の製品を生産されている企業さんです。生産されている製品のほとんどはOEMが主で自社で製造・販売まで出来ている企業さんは少ないのが現状です。

宗野縫製さんは2代目宗野さんがオリジナル商品開発に取組み、自社の売りである縫製技術に特化したオリジナルTシャツを完成させました。名付けて「SAMURAI婆娑羅」デザインから制作まで100%自社製品。写真は鎧シリーズ。特徴は色のついている部分が全て縫製によって縫い分けられており、プリント加工は一切ありません。実物を見て頂けると良くわかるのですが、全て手づくりで丁寧な仕事をされています。他にも「裃」「着物」など20数点のデザインは全て和のテイストでデザインされています。過度な装飾的なデザインは一般の方には抵抗があると思いますし、もっとデザインを整理して普及版を作ったらと思いますが、企画から制作までこの製品を開発された宗野さんは「とことん」自社の技術で他にどこにもない製品を作りたいという信念でこのシリーズを作ったそうです。まさに「ソーイング・アート」この作品はギャラリーで展示するのがふさわしく、残念ながら県内のイベントでは宗野さんのアートの世界を伝える場は少ないかも知れません。ということで、9月6日〜9月17までえひめイズムイベントスペースにてイベントを開催することになりました。現在、宗野さんと展示、特別製品など打ち合わせを進めています。

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花茣蓙(ハナゴザ)〜イグサと糸が織り出す世界

諏訪愛媛のものづくりで県外でも一番良く知られている「今治タオル」最近でジャパンブランドに取組み、今治タオルのブランドマークの商品も良く見かける様になりました。実は私が一番縁がなかった業界でもあります。これまでタオルは大型織機で量産しているイメージがあり、手仕事、手業の世界とは無縁と思っていましたが、どの業界にも創業から現在まで、技術や機械の進化があり、原点は人の手です。織機も織座さんの様に機械だけれど、昔の織機の良さにこだわり、量やサイズの制約があるけど旧式の機械から生み出される「テクスチャー」「風合い」にこだわる企業さんがまだまだいらっしゃいます。

今治の諏訪紋匠さんもその一つ。タオル業界には無くてはならない製品を作られている企業さんです。諏訪さんのホームページに詳しく説明されていますが、縦糸に横糸を通す動作を繰り返して織物が作られますが、機械化によって量産が可能になりました。それは複雑な模様や織り方を実現するために必要なのが糸を制御する「紋紙」を発明したことによって実現出来たのです。1805年にフランスで考案された「ジャガード織り」の技術を明治5年に日本に持ち帰った子孫が諏訪さんです。ジャガード織りによる花ゴザの生産も50年程前から行い、5代目の諏訪紋匠さんのところでは今も織りの設計図でもある紋紙の生産をされています。

前置きがながくなりましたが、写真は諏訪紋匠さんが開発した花ゴザの表情です。諏訪さんが独自に開発した技術でイグサの張りと糸の柔らかさが絶妙のバランスで織り込まれています。写真は沢山あるパターン(織り方)の一つ、紋紙によって無限の表情が作られるのです。

美しい素材と出会うと、ついこんなものあんなものと形が思い浮かび、イメージが膨らむデザイナーの血が騒ぎます。しかし、諏訪紋匠さんの花ゴザはそのまま、今の時代に十分通用する商品です。近日中にえひめイズムの店頭に並ぶことになるでしょう。

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大西陶芸ホームページリニュアルオープン

ピクチャ 1

砥部焼窯元の大西陶芸さんがホームページを一新しました。数年前にショップ&ギャラリーのお手伝いをさせていただいてからのご縁ですが、ホームページの制作をパルスデザインさんに、作品のイメージ写真はナチュレの藤山さんに撮影をお願いしました。そう、私は何もしていないのです。ただ、手づくりで一つ一つ使う方への想いを込めて作られる製品だから、その良さをもっと沢山の方に知ってもらいたい。そんな想いを伝えました。

ネットショップは準備中ですが、生活食器を中心に大西陶芸さんらしい青磁、いっちん、艶消釉、お食い初めセットなどなど、沢山の品揃えで充実しています。焼物の産地として知名度のある砥部焼ですが、県外の方から大西陶芸さんの作風は「砥部焼らしくない」と良く聞きますが、その方の砥部焼のイメージを聞くと厚手の生地に通称唐草模様のゴスの染付けを施した30年前のデザイン。実は地元、県内でもそのイメージを引きずっている方は多いのです。通常、その産地で作られたものを表すことが多いのですが、砥部焼の場合は一般的に砥部の磁器土を使い、手づくり、ゴスの染付けで出来ているもの。大西陶芸さんの製品は砥部焼そのものなのです。流行の絵柄や形にとらわれず、窯元としてオリジナリティーのあるものを目指している窯元の姿勢、方針には固定化された様式はありません。

大西陶芸さんの製品の中でも磨りガラスを彷彿させる艶消釉の製品、ほんのり盛り上がったレリーフの様ないっちんなど繊細で上品な作風は単に食事を摂るための食器ではなく、生活を楽しむ器として使う人のイメージを膨らませてくれます。これからも楽しみな窯元さんです。

このブログを立ち上げた目的は愛媛の魅力的な生産者の方たちをご紹介することだったのですが、思う様に動けず、なかなか叶いません。しかし、大西陶芸さんの様に直接生産者がホームページを立ち上げ、自社の紹介をしてくれれば助かります。

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「額の中の額展」に行って来ました。

IMG_0001ここ数ヶ月、宇和島と四国中央市を行ったり来たりしています。帰りが深夜になったり、高速道路のパーキングエリアで朝を迎えたりで相変わらずどたばた状態が続いていますが、週末やっと落ち着いて事務所にいることが出来ます。

先日ご紹介した額師風雅さんの個展を覗いて来ました。一般の方から想いでの品や思い入れのあるものを募集してその品を額装するというユニークな企画展です。今から1月程前の日曜日、のんびりと事務所の近くで新聞読みなが優雅なランチをしていたところ、風雅さんご夫婦とばったり。離れたテーブルでそれでも優雅なランチを維持していたのですが、突然彼が私の前に割り込み、この企画展に私の「デザインの原点」となるものを出してくれと唐突な依頼をしてくれました。以前から風雅さんの企画展は良く知っていましたし、頑張っているな〜と温かく見守っていましたが、まさか私が美しい企画に該当するとは想像外でした。「暗いよ〜」「オモシロくないから」「企画展壊しちゃうよ」など子供じみた言い訳をしましたが、これまで散々風雅さんをプロジェクトに巻込み、放ったらかしにして来た私に逃げ場がある訳がありません。

私の「デザインの原点」など企画展にはどうでも良い些細なことですが、それならばと書棚の中から一冊の冊子をお願いしました。ここ数年開いていないし、開けたくない、けど絶対に捨てることが出来ない薄っぺらな冊子です。一番最初に出会ったホンモノのデザイナーであり、大学でデザインを教わった恩師でもある彼の企画展の簡単な図録です。もう既に他界され、彼のデザインした作品は本でしか見ることが出来ないものも沢山あります。モノが溢れた豊な時代になって何がホンモノなのか?私でも普段は思考、試行する余裕もない日常で、数年に1回くらいは考えさせられることがあります。その時に決まって眺めている冊子です。表紙を眺めてまた書棚に戻す。決して中は開きません。余計な記憶が吹き上がってくるので。。。今回はそんな想いのある冊子を額装していただきました。

風雅さんの企画展「額の中の額展」は50点ものさまざまな想いでを大切に額の中に封印しています。いろんな想いでが一つの会場に展示している様は独特で特別な空間。7月26日までギャラリーリブアートで開催しています。お勧めの企画展です。作品の物語を日々公開している風雅さんのブログ「額師風雅的額装生活」も是非!

そろそろ仕事に戻ります。

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第4回宇和島パールデザインコンテスト

パールデザインコンテスト今年で4回目となる宇和島パールデザインコンテスト。毎年アドバイザーとしてお手伝いをさせていただいておりますが、毎年北海道から沖縄まで、中学生からお年寄りまで幅広いエントリーが増え、デザインの学生の参加も目立ちます。愛媛発産地ブランドの取組みで一般公募のデザインコンテストは本当に少ないのですが、是非継続してもらいたいものです。

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