デザインの現場(松山デザイン専門学校)

授業3久しぶりの松山デザイン学校ネタです。非常勤講師として毎週、インテリアの授業を行っています。専門学校なので2年間で卒業するとほとんどの生徒は就職します。たった2年で教えることは限られていますが、少々図面がかけなくてもデザインの取組み方、考え方だけはしっかり身につけてること、愛媛の産地産業の新たな切り口としてのデザインを実践的に経験してもらう為に非常勤講師が外部講師を招いて授業を行います。

昨年は鯉幟メーカーの村上鯉幟さん。そして今年はいつもお世話になっている大五木材の高橋社長にたっぷり2時間、木の基礎知識について熱く語っていただきました。ただの知識を押し付けるだけの講義ではありません。高橋社長の木に対するこだわり、愛情の一部でも生徒達が体感できることが一番の狙いです。私のお気に入りは「木の名前当てクイズ」一般的に樹種はカタカナで表示されるそうですが、日本語には漢字でも表します。国産の木だけでなく外来の木も漢字の名前があります。たとえば「桂」そう、中学生でも読めそうな漢字ですが、漢字のパネルを見せる前に「桂浜の坂本龍馬像」が出て来ます。生徒達は???何故桂浜と呼ばれるか、月が一番美しく見える砂浜、月と桂の関係、日本人のこころまでいっきに名前の由来を語られるのですからいきなり高橋ワールドに引き込まれます。実はこのクイズ、小学生向けから大人向けまでバリエーションがあり、ちゃんと聞き手をイメージしてからキットを用意してくれます。ちゃんと相手のことを考えての下準備と話をしながら相手の興味を探りながら臨機応変に話題を切り替えてくれるので、ますます引き込まれてしまいます。高橋社長の語りの一番の目的は木のことを知って欲しい、関心を持って欲しいということだと言うことがひしひしと伝わります。

授業2これだけでも十分すぎるくらいの成果ですが、ただ講義をしておしまいではもったいない。ここから実践デザインの始まりです。大五木材の「森のかけら」ブランドのコンセプトの一つである「端材」の利用、そして愛媛の杉・檜の間伐材の利用を目的としたインテリア小物の提案です。もらってうれしい、あげてうれしいギフト商品を自分たちの目線でターゲット、市場を考えデザインしてもらいます。クライアントは高橋社長を想定。ここまで段取りすれば十分リアリティのある課題でしょう。2ヶ月かけてじっくりプレゼンの準備を始めます。高橋社長、ありがとうございました。今度は生徒達のプレゼンを聴いてやって下さい。

実はこの授業の話は高橋社長のブログに一足早く紹介していただいてます。素晴らしいタイトルですね、ありがとうございます。

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デザインの現場(松山デザイン専門学校) への2件のコメント

  1. sano より:

    高橋さん、いつもすばやいレスポンスありがとうございます。生徒達のプレゼンは是非ブログで紹介したいですね、今後もよろしくお願いします。

  2. 佐野勝久さん、いつもお世話になっております。
    また、この授業でもいろいろご配慮をいただき、
    更に過分なるお褒めの言葉、ありがたい限りです。
    しかし実像がまだまだ追いついていないのが現状で、
    これは自分が一番分かっているのですが・・・
    もっと精進します、どうか長い目で見守って下さい。
    それと生徒さんのプレゼン楽しみに待っています!

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